孤島の鬼
著者:江戸川乱歩
ことうのおに - えどがわ らんぽ
文字数:180,499 底本発行年:2003
はしがき
私はまだ三十にもならぬに、濃い髪の毛が、一本も残らず
この二つの異様な事柄は、
私は、嘗て「白髪鬼」という小説を読んだことがある。
それには、ある貴族が早過ぎた埋葬に会って、出るに出られぬ墓場の中で死の苦しみを
そんな訳で、私は、このことを
だが、何を云うにも、私には文章の素養がない。
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孤島の鬼 - 情報
青空情報
底本:「孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション」角川ホラー文庫、角川書店
2009(平成21)年7月25日初版発行
2011(平成23)年6月5日4版発行
底本の親本:「江戸川乱歩全集 第4巻 孤島の鬼」光文社文庫、光文社
2003(平成15)年8月20日初版1刷発行
初出:「朝日」博文館
1929(昭和4)年1月号〜1930(昭和5)年2月号
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。
※「痕(あと)」と「跡(あと)」、「嘗て」と「嘗つて」、「却(かえ)って」と「却(かえっ)て」、「甚(はなはだ)しい」と「甚(はなは)だしい」、「恰好」と「格好」、「気持ち」と「気持」、「巾」と「幅」、「船着場」と「舟着場」、「お伽噺」と「御伽噺」、「邸」と「屋敷」、「手提(てさ)げ」と「手提(てさげ)」、「まん更(ざら)」と「満更(まんざ)ら」、「現れ」と「現われ」、「打開け」と「打あけ」、「心持」と「心持ち」、「暫く」と「暫らく」、「浅間しい」と「あさましい」、「不気味」と「無気味」、「昂奮」と「興奮」、「枕元」と「枕下」、「成程」と「なる程」と「成る程」、「叫声」と「叫び声」、「用心」と「要心」、「雑作」と「造作」、「這入る」と「入る」、「手掛り」と「手懸り」、「俄(にわ)か」と「俄(にわか)」、「ぶっつかって」と「ぶつかって」、「明かず」と「開かず」、「行方」と「行衛」、「檻禁」と「監禁」、「引汐」と「引潮」、「懐かしい」と「懐しい」、「助る」と「助かる」、「書(かき)つけ」と「書きつけ」、「傷(きずつ)け」と「傷つけ」、「以(もっ)て」と「以(も)って」、「僅(わずか)」と「僅(わず)か」、「愚(おろか)」と「愚か」、「独(ひとり)」と「独(ひと)り」、「取交(とりかわ)し」と「取交(とりか)わし」、「赤坊(あかんぼう)」と「赤ん坊」、「思立(おもいた)った」と「思い立った」、「極め」と「極(き)わめ」、「風呂敷包(ふろしきづつみ)」と「風呂敷包み」、「探出して」と「探し出して」、「我子」と「我が子」、「引ぱられ」と「引っぱられ」、「見逃す」と「見逃がす」、「美しく」と「美くしく」、「殆ど」と「殆んど」、「確め」と「確かめ」、「転り」と「転がり」、「怖く」と「怖わく」、「必ずしも」と「必らずしも」、「見交し」と「見交わし」、「忍込み」と「忍び込み」、「逃去った」と「逃げ去った」、「聞返し」と「聞き返し」、「掘返し」と「掘り返し」、「一突」と「一突き」、「突き刺され」と「突刺され」、「撰(えら)んだ」と「選んだ」、「臥(ね)た」と「寝た」、「双児(ふたご)」と「双生児(ふたご)」、「云い」と「言い」、「そっと」と「ソッと」、「可成」と「可也」、「群衆」と「群集」、「転覆」と「顛覆」、「調べ」と「検べ」、「捨て子」と「捨て児」、「八幡の藪不知」と「八幡の藪知らず」、「何故」と「なぜ」と「何ぜ」、「可哀相」と「可哀想」と「可愛想」、「乃木大将」と「乃木将軍」、「凹凸」と「凸凹」、「彼(か)の」と「彼(あ)の」、「背」と「脊」、「移殖」と「移植」、「系図書」と「系図書き」、「思い出し」と「思出し」、「御飯」と「ご飯」と「ごはん」、「不審に堪え」と「不審に耐え」、「見るに堪え」と「見るに耐え」の混在は、底本通りです。
※「何人」に対するルビの「なんぴと」と「なんびと」、「身体」に対するルビの「からだ」と「しんたい」、「彼奴」に対するルビの「きゃつ」と「あいつ」の混在は、底本通りです。
※誤植を疑った箇所を、底本の親本の表記にそって、あらためました。
入力:岡村和彦
校正:きりんの手紙
2020年9月28日作成
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