狂人日記
著者:魯迅
きょうじんにっき - ろじん
文字数:8,102 底本発行年:1932
某君兄弟数人はいずれもわたしの中学時代の友達で、久しく別れているうち便りも途絶えがちになった。
先頃ふと
一
今夜は大層月の色がいい。
乃公が恐れる
二
今夜はまるきり月の光が無い。
乃公はどうも変だと思って、早くから気をつけて門を出たが、
乃公と趙貴翁とは何の怨みがあるのだろう。
往来の人にもまた何の怨みがあるのだろう。
そうだ。
二十年前、
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狂人日記 - 情報
青空情報
底本:「魯迅全集」改造社
1932(昭和7)年11月18日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
その際、以下の置き換えをおこないました。
「彼奴→あいつ 貴郎→あなた 或→ある・あるい(は) 如何なる→いかなる 〜戴く→〜いただく 一体→いったい 〜置→〜お 恐らく→おそらく か知ら→かしら 屹度→きっと 位→くらい 〜呉れ→くれ 此奴→こいつ 殊更→ことさら 此間→こないだ 此→この 〜御覧→〜ごらん 偖て→さて 〜仕舞う→〜しまう 〜知れない→〜しれない 頗る→すこぶる 折角→せっかく 其(の)→その 大分→だいぶ 沢山→たくさん 只→ただ 忽ち→たちまち 〜給え→〜たまえ 丁度→ちょうど 一寸→ちょっと 何処→どこ 迚も→とても 中々→なかなか 筈→はず 只管→ひたすら 程→ほど 正に・将に→まさに 況して→まして 先ず→まず 又、亦→また 未だ→まだ 丸切り→まるきり 丸で→まるで 萬更→まんざら 〜見た→〜みた 若し→もし 〜貰う→〜もらう 矢張(り)→やはり 僅に→わずかに」
※底本は総ルビですが、一部を省きました。
入力:京都大学電子テクスト研究会入力班(上村要)
校正:京都大学電子テクスト研究会(高柳典子)
2004年11月19日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
青空文庫:狂人日記