シグナルとシグナレス
著者:宮沢賢治
シグナルとシグナレス - みやざわ けんじ
文字数:11,192 底本発行年:1957
「ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、
さそりの
四時から
つめたい水の 声ばかり。
ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、
火花を
やっと東が
ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、
鳥がなきだし 木は光り、
青々川は ながれたが、
まぶしい
ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、
やっぱりかけると あったかだ、
もう七、八
今日も一日 霜ぐもり。
ガタンガタン、ギー、シュウシュウ」
そこで軽便鉄道づきの
シグナレスはほっと小さなため
シグナレスはじっとその雲の
「
シグナレスはいつまでもいつまでも、そっちに気をとられておりました。
「カタン」
うしろの方のしずかな空で、いきなり音がしましたのでシグナレスは
「お早う今朝は
「お早うございます」シグナレスはふし目になって、声を
「
本線のシグナルはきまり
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シグナルとシグナレス - 情報
青空情報
底本:「セロ弾きのゴーシュ」角川文庫、角川書店
1957(昭和32)年11月15日初版発行
1967(昭和42)年4月5日10版発行
1993(平成5)年5月20日改版50版発行
初出:「岩手毎日新聞」
1923(大正12)年5月
入力:土屋隆
校正:田中敬三
2008年3月25日作成
青空文庫作成ファイル:
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青空文庫:シグナルとシグナレス